産後2ヶ月 産後から始まった恥骨痛 (30代女性)

産後2ヶ月 産後から始まった恥骨痛 (30代女性)
産後2ヶ月 産後から始まった恥骨痛 (30代女性)

産後すぐから始まった恥骨の痛みのために来院。                  恥骨がズキッとする痛みがあり、イスに座るときや立ち上がる瞬間、ちょっと踏ん張るような動作をする時など、瞬間的にズキッとした痛みが走る。

病院では特に治療する手立てがないようで、痛みを訴えても毎回恥骨の施術をしてもらえなかったため、骨盤矯正を目的に当院へ来院された。産前は腰痛や臀部痛を仕事中や仕事後に感じるようなことはあったが、恥骨痛は明らかに出産後からの症状だと訴えていた。

〈初診時の症状〉

産後の腰痛や臀部痛(左側)が存在するが、1番の痛みは恥骨痛であった。

施術用のズボンに着替えるときにも痛みがある程痛い。左足の挙上で特に痛みの誘発がみられ、屈伸動作や左足を上げようとする動作で痛みの誘発が顕著であった。

〈経過〉

1回目: 左腰筋群・臀筋群の緊張を緩め、恥骨に直接付着する内転筋群の緩和を行い、左仙腸関節の後方変位を矯正。骨盤の歪みを整える骨盤矯正を重点的に実施。

2回目: 1回目の施術で痛みはかなり軽減。しかし、来院が1週間後だったため、来院1~2日前からまた痛みが強くなってきたとのこと。施術後の効果とその後の数日は楽だったことから施術内容に問題はなく、手数の問題と判断し、同じ施術(骨盤矯正を含む)を行った。

3回目: 1週間後の来院だったが痛みはかなり無くなり、違和感が出る程度に収まっていた。

4回目: 前回がかなり軽減していたので2週間(倍の期間)に間隔を空けた。痛みはやはり徐々に戻ってきて、1週間はすごく良かったが、2週間半ば辺りから徐々に戻ってきたとのこと。

5回目: 2週間経ってもほとんど痛みはなく、たまに違和感が感じられる程度であったため、治療を終了。以後はメンテナンスに移行し、1ヶ月に1回の施術を現在1年間継続して行っている。

〈現在〉

子育ての疲労を1ヶ月に1回の施術でリセット。再発の防止・健康増進に、骨盤矯正を含むカイロプラクティック施術を利用してもらっている。

担当:橘田 コメント

初回の問診段階から、左足の動きに伴って痛みが出やすいという訴えや、産前から左側殿部のコリや腰痛があったことなどから、左側の骨盤(仙腸関節)に何か問題があるのではないかと疑っていました。検査の結果、左側の仙腸関節が後方変位(左側の骨盤が後ろ方向に歪む状態)していることが確認されました。                   

また、左側の恥骨付近に付着する内転筋群や、骨盤後面に付着する臀筋群の緊張も見られたため、これらの筋肉の問題があったことで仙腸関節の歪みが起きたのか、あるいは骨盤の歪みによって筋肉が緊張したのかは特定できないものの、こうした骨盤周辺のアンバランスが今回の症状の大きな原因であると判断し、骨盤矯正を中心に施術を行いました。産後の恥骨痛の原因としては、やはり出産に伴う骨盤のねじれやゆがみによって恥骨前面にストレスがかかることで痛みが発生するケースが多く、骨盤矯正(アジャストメント)によって早期改善が見込めます。                          

しかし、もともと腰痛や左側の臀部痛があったということが、骨盤の歪みを引き起こす根本的な背景にあったと考えられます。そのため、今後の子育てにおける抱っこの姿勢や家事中の立ち方など、生活習慣によって再び骨盤に負担がかかり、歪みが再発する可能性が高いことをお伝えし、継続的な骨盤矯正によるケアを提案しました。         

現在は月1回のメンテナンス施術を行い、骨盤の安定と再発予防、そして全身のバランス調整を目的としてサポートを継続しています。